Whisper

Whisper | Webの忘備録 > MovableType > MovableType vol.1 MovableTypeについて

MovableTypeでオリジナルサイトを構築する

目次

ここではMovableType(以下MT)を初めて触る人、挫折をした人、どういったものか知りたい方向けに記事をまとめてみることにします。
また自身の忘備録も兼ねています。

MovableTypeとは
MovableTypeに必要なスキル
MovableTypeって何ができる?

■ MovableTypeとは

Six Apart - Movable Type 5

MTはシックス・アパート社が開発提供するCMS・ブログソフトウェアです。

- CMSとは? -
CMSを簡単に言うと、
ブログを更新するような感じでWebサイトを更新できるシステムのことです。

通常はHTML知識のある人しかサイトの更新ができませんが、
このCMSが導入されていると、誰でも簡単に更新ができます。

製作者側は、通常のHTMLサイト制作以上のスキルが求められ
依頼者側は、通常のHTMLサイトの依頼より費用が高くなります

ですが、導入のメリットとして
多彩な機能の恩恵を受けることができる、更新が誰でも容易、またSEO(検索エンジン最適化)の知識がなくても、通常のHTMLよりSEO対策にもなり、検索エンジンに引っかかりやすくなることが挙げられます。

- MT5ライセンス費用 -
・1サーバー(無制限ユーザー) 126,000円
・1サーバー(5ユーザー) 63,000円
・個人向け(アフィリエイト可) 無償

※MT5より新ライセンス形態の為、MT4と比べると1サーバー(5ユーザー)における費用が52,500円→63,000円と高くなっており、割高感はします。

ではMTでは何ができるか。
自分で把握している範囲内でご紹介します。(他にも多数あると思いますが。)

ポイントはブログを更新するような感覚でサイトを管理・更新ができること。
但し、雛形として効果を発揮するのがCMSなので、
ブログ同様、変則的な場所に、変則的な表示はできません。
固定の場所に、同様の形式で更新を行うことができます。規則性を保つのが条件になります。ここでいう固定の場所に、同様の形式というのは、もちろん自身で指定した形で表示をさせることができます。

大きく機能を分けると2つ。

一つ目は
ブログ機能を使うと、エントリの随時追加がブログを書くような感じで更新できます。※1
(※1 正確にはブログ>デザイン>テンプレートにおいて作成したもの)
使い道としては、新着情報、お知らせ、ブログとして効果を発揮します。
初期設定ではタイトル、本文、日付、カテゴリの管理が行えます。
(カスタムフィールド機能で拡張可能)

2つ目は
ウェブサイト用の機能を使うと、固定の場所を更新・変更できます。※2
(※2 正確にはブログ>ウェブページ>新規において作成したもの)
固定の場所で、素材を別のものに差し替えたい場合に役立ちます。
固定位置テキストの差し替え、画像の差し替えなどに効果を発揮します。

いずれもタグをいじらずに変更ができますので、CMSとして機能します。

また、ブログ機能を拡張すると、画像ギャラリーなども作れます。

例えば稚拙ながら当サイトのPhotoページでは
MTとThickboxを組み合わせて1個の画像を一つの記事として管理をし、
12個の画像で次ページに自動で切り替わるように構築してあります。
一つの規則性を元に作られています。

その他SNS用のテンプレートも用意されています。
本格的なSNSソフトと比べるとまだ機能が乏しいですが、構築できます。
(※2009.12.08現在 MT5において)

また技術力次第ではXMLで書き出しをして、
Flashと連携させ更新をすることもできるようです。
書籍としては以下が挙げられます。
Flashでデザイン 差がつくBlogサイトの作り方 セカンドエディション
Webにおける紹介では
NORIのFlashユーザのためのMovable Type講座
があります。

■ MovableTypeに必要なスキル

MT関連の書籍がたくさん発刊されていますが、
個人的には、あまり好みません。
中には良書もあると思いますが、多くは記述された順番に制作してもテンプレートカスタマイズで留まったり、細かい部位に目がいき、全体像を見失いそうな気がしてしまいます。
Webにおいて情報が蓄積されているので必要に応じて調べたり、また直接触って覚えると感覚をつかめるかと思います。

MTは主にPerl言語で記述されていますが、実際はPerlを触らないでMTを使えます。
必要になるのは、XHTML、CSS、MTタグの知識です。
更に言うと、MTタグは知らなくても、MTの構造把握、最低限のルールを知っていれば、オリジナルサイト、コーポレートサイトのある程度の制作は行えてしまいます。

MTが‥というよりは、XHTMLとCSSのコーディングがしっかりできることと、デザインセンスで出来栄えが決まると思います。

■ MovableTypeって何ができる?

MovableTypeの特徴について
基本的なものとして以下のものが挙げられます。

・ファイルのアップロード機能
・コメント管理機能
・トラップバック機能
・メール通知機能
・アーカイブページの生成
・XMLページの生成
・エントリーのカテゴリー分類化
・Pingの送信機能

の機能が予め用意されています。
これらを使い目的に沿ったページ構成を構築していきます。

ですが、CMSとして利用したい場合、物足りないですよね?

アメブロなど‥ブログサービスをお使いの方は気づかれると思いますが、
どれもブログ特有の機能ばかりです。
元々はWikipediaを見ても、ブログソフトウェアとしての位置づけで提供されていて、
バージョンを重ねるごとにCMSにシフトし、進化を遂げ続けてるようです。
(MovableType5では大きく階層構造が見直されました。)

ここで上記の機能を軸として、テーマを決めます。
新規にサイトを構築する場合、テーマというものを選択することで、
ある程度目的に沿った構造での土台を用意することができます。
MovableType5では5つのテーマが用意されています。

・クラシックブログ - ブログ向け、通常Webサイト向け
・プロフェッショナルブログ - ナビゲーションを備えたWebサイト向け
・コミュニティブログ - メンバー登録、ログインなどSNS向け
・コミュニティ掲示板 - フォーラム形式の掲示板向け
・Pico - MT5から追加されたシンプルな構成のブログ向け

これら「テーマ×機能」で目的に沿ったサイトを構築していきます。

テーマについてですが、Web上にも有志により多数制作されていて、
ご自身で追加をすることもできます。

ですが留意点としては、テーマを探したからといって
MovableTypeの機能が増えるわけではありません。
場合によっては機能の拡張をしたいことが多々あると思います。

そんな時はWeb上で配布されているプラグインを追加をすることで
機能の拡張ができます。

例えばプラグインで機能拡張の例を挙げると‥
携帯に対応させたい → ケータイキットMT4iなど。
お問い合わせフォームを設置したい → A-Formなど。
これらはプラグインをインストールすることで、機能拡張ができます。

プラグインに関しての一覧はこちらこちらに掲載されています。
また最初からインストールされているプラグインはこちらで確認できます。

ここで機能の拡張ではなく‥項目を増やしたい場合も出てきます。
というのも、新しいエントリを投稿したい場合、
中心となるのは、タイトルと本文しかありません。
CMSとして使いたくても、
任意の場所にそれだけ設置できても、何かとタイトルと本文だけじゃ不便ですよね。
例えば、毎回画像を入れたいとか、本文を2箇所にわけて表示したいとか。
今のままではそれはできません。
そこでそれを実現してくれるのが「カスタムフィールド」というもの。
自分自身でカスタムフィールドというものを使って登録することで
任意にいくらでも追加をすることができます。
テキスト、ドロップボタン、ラジオボタン、アイテムなど多数用意されています。

またこれはMovableTypeの理解にややこしくなることの一つの要因だと思いますが、
一まとまりの機能を備えたものを「ブログ」と呼び、
その中に作成する投稿を「ブログ記事」と呼びます。

例えば、一つのサイトに一つのMovableTypeをインストールしたとします。
ここに5つの異なったブログを設置したい場合、5つの「ブログ」を設置します。
CMSとして5つの異なったWebページを作る場合も、5つの「ブログ」の設置をします。
名前は「ブログ」ですが、
「一まとまりのCMSの機能を持ったもの」と考えるといいと思います。

応用すると出力の見栄えを複数ページ作れますが、
理解をするにはそれはまた追々でいいと思います。

以上ざっくりとですが、MovableTypeの紹介になります。
正しい言い回しや、詳しい使い方などについては、
Web上における公式サイトや各諸サイトでご確認ください。

Bookmark and Share
 

| Whisper | Webの忘備録 Topへ |


Copyright (c) 2008-2009 Whisper All Right Reserved.