MovableType5について
2009年11月26日にMovableType5が公開されます。
利用者にとっては待望のMT5となりますが、
それと同時にいろいろな不安もあります。
ここではMT4とMT5を比較してまとめてみました。
■ インストール
MovableType4ではインストールにあたり、
DBの必要環境が
となっていましたが、
MovableType5のDB環境が
と変更されています。
借りているレンタルサーバーによってはMySQLが使えず、
SQLiteのみのところもあります。
これが理由でMovableType4から5に移行するのを
躊躇っている方もいると思いますが、実際には
SQLiteでも動作確認ができました。※
(※
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またMovableType4から5で、大幅に仕様が変更されています。
■ レイアウトの変更
MT4→5でナビゲーション位置が横型から縦型に変更されました。
レイアウトとしては、MT3に類似しているので3ユーザーには親しみやすい気も。
またWordPress 2.8に酷似しています。
■ 階層構造の変化
MT4までは、MovableTypeそのものはブログとしての位置づけで、
それを拡張し、CMSやSNSという形をとっていましたが、
MT5では大幅に構造が変化しています。
例えば、名称そのものも、
MT4では新規作成をしようとすると「
新しいブログを作成」
でしたが、
MT5では新規作成をしようとすると「
ウェブサイトの作成」
になっています。
構造も変化しています。
MovableType4の場合
MovableType5の場合
オレンジで囲んだ範囲が、
システムを除いたMTのメインとなるテンプレート編集ができる階層です。
MT5からは階層が一つ深くなり、
システムとブログの間に、「ウェブサイト」という概念ができました。
一見すると複雑化して難しくなったように思えますが、
通常のWebサイトを考えると‥
サイトがあり、その中にブログがあります。
それに準じて正しい構造になったなという印象を受けました。
これはCMSという位置づけを意識しての構造だと思いますが、
ただのブログを作りたいだけの場合は、
構造がシンプルなぶん、MT4のほうが適してそうです。
■ MT5の新機能について
-書き換えによる復元機能-
テンプレートの書き換えやブログ記事の更新などの際
誤って上書きをしてしまうことがありますが‥
従来であれば
上書きしたら書き換えられ、前のものが完全に消えてしまっていました。
MT5からは「履歴管理」というものができ、
保存をし、前のものが消えてしまっても復元ができるようになりました。
記事やテンプレートの画面で書き換えを行ったら右上に
というものができます。
「リビジョン表示」を押すと、保存されたバックアップの一覧が表示されます。
-カスタムフィールドの強化-
MT4ではカスタムフィールドを作成すると、複雑な制御はできませんでしたが、
MT5からはカテゴリ別に表示するカスタムフィールドを設定することができるようになりました。
-テーマのまるごと保存-
プラグインなどではなく、MT5からは標準で
テンプレート、カスタムフィールド、カテゴリを保存できるようになりました。
これにより完全なバックアップ、またテーマを配布することができるようになります。
ナビゲーション>ツール>テーマのエクスポート
から出力を選択できます。
また更に今後の方針としてサイトを見ると、
・リッチテキスト・エディター(WYSIWYG)の機能向上
・カテゴリー、フォルダの並び替え
・携帯電話などの複数のデバイスに対するテンプレート切り替え
・コミュニティー機能の強化
が挙げられています。
携帯用のプラグインもありますが、標準で更に携帯に対応させたり、
またコミュニティは弱いので強化されることで今後はMTの幅がぐっと広がりそうです。
Six Apart MovableType